東洋紡 ポリエステルタイヤコード事業撤退

2013年05月14日

ゴムタイムス社

 東洋紡は9日、2013年12月末をもって、ポリエステルのタイヤコード事業から撤退することを発表した。
 9月に生産終了し、12月に販売終了する。
 同社は合成繊維事業の主要製品として、ポリエステルタイヤコードの生産、販売を展開し、日本の自動車産業の発展とともに事業を拡大してきた。しかし、新興国の自動車需要の拡大と2010年後半からの円高などの影響により、主要な顧客である国内タイヤメーカー各社が海外生産を増やしてきた結果、国内のポリエステルタイヤコード市場が縮小した。さらに輸入品の増加で、国内向け販売量が大きく落ち込んだ。この状況ははこれからも続くと想定され、今後も市場の回復が見込めず、事業継続は困難と判断し、タイヤコード事業から撤退することとした。
 ポリエステルタイヤコードの生産設備については、平成25年3月期決算(個別、連結)において減損損失(16億64百万円)を計上している。

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