NOKの2013年3月期連結決算は売上高が5408億5900万円、前期比9・2%増、営業利益265億1900万円、同11・6%減の増収減益となった。経常利益は352億200万円、同1・5%増。
売上高はシール部門が国内、一般産業向け販売が減少したものの、電子機器部品の販売が堅調に推移したことから増収となった。収益面では新興国における経費増やロール事業での補修部品販売減少による営業損失が収益を圧迫した。
シール部門の売上高は2579億7400万円、前期比0・5%の減収。営業利益は、新興国における人件費等の経費増加により、211億1900万円、前期比19・7%の減益となった。シール事業は中国での日系車メーカー向け販売の減少、国内新車需要の低下による国内販売が減少。北米や東南アジアでの好調な自動車生産に支えられたが、一般産業機械向けは、中国市場を中心とした建設機械の大幅な需要落ち込みが継続し、販売が減少した。
電子機器部品事業は、スマートフォンやタブレット端末の需要が堅調であったことから売上高は2444億1900万円、前期比25・9%の増収となったが、営業利益は、新規量産立ち上げ時の歩留り改善遅れおよび管理費等が増加したことにより、48億2500万円、前期比32・8%の増益に留まった。
ロール事業は、プリンター・複写機の国内外での需要の伸び悩み、および高耐久化による補修部品需要の落ち込みにより、販売が減少し、売上高は267億3900万円、前期比8・1%の減収となった。営業損失は、経費等の抑制により、1千200万円(前期は7億7千500万円の営業損失)となった。
次期業績見通しはロール事業の再生に取り組み売上高5800億円、前期比7・2%増、営業利益297億円、同12%増の増収増益を見込んでいる。