昭和電工の子会社昭和電工パッケージングは15日、リチウムイオン電池(以下、LIB)の包材であるアルミラミネートフィルム(以下、ラミフィルム)の生産能力増強を決定した。
現在、同社の彦根工場(滋賀県彦根市)にて2013年下期に完了予定の設備増強工事を行っているが(2012年8月23日発表)、今回の追加増強により、2014年末の年産能力を2013年末比で1・5倍とする。これら一連の増強の結果、同社のラミフィルム生産能力は従来比で3倍となる。
スマートフォンやタブレット端末などに代表されるスマートデバイスの台頭により、搭載される小型LIBの需要は年々増大している。包材に樹脂とアルミ箔の複合材であるラミフィルムを用いたパウチLIBは、金属製の円筒型LIBおよび角形LIBに比べて成形の自由度が高く、軽量であり、放熱性にも優れていることが特長。これらの特性により、小型LIBにおけるパウチタイプの比率は上昇傾向にあり、LIB包材向けラミフィルムの市場規模は2015年に2012年比で倍増の250億円程度になるとみられている。
同社グループは、ラミフィルムにおけるトップレベルのシェアと品質の維持向上に引き続き取り組み、需要の高まるLIB市場へのタイムリーで安定的な製品提供に今後とも努めていくとしている。
2013年05月17日