三ツ星ベルトは14日、2013年3月期連結決算を発表した。売上高は555億8100万円、前期比0・4%増、営業利益52億2000万円、同8・3%減、経常利益59億9200万円、同6・1%増の増収増益となった。当期純利益は37億3500万円で同13・4%増。
営業利益は前期比4億円強の減額となったが、その要因は原材料価格の高騰(2億2000万円)、アジア諸国の人件費増(2億円)が響いた。一方、経常利益は増益となったが、為替差益(6億6000万円)が大きく、原材料価格高騰(2億2000万円)、アジア諸国の人件費増等(3億2000万円)、その他(1億7000万円)の減益をカバーした。
セグメント別概況は次の通り。
<国内ベルト事業>
自動車用ベルトの新車組み込みライン用は、期間前半はエコカー補助金による新車販売の増加に伴い、好調に推移したが、補助金終了後の落ち込みにより、前期並みにとどまった。補修用ベルトは欧州経済不安による輸出向けの需要が減少し、前期を下回った。一般産業用ベルトは、農業用が前期並みを確保したが、総じて国内市況が低調で売上高は減少した。OA機器用ベルトはユーザーの海外生産移管や海外現地調達化が進み、国内需要が低下。運搬ベルトは食品業界向け新商品の市場投入が奏功し、増収となったが、合成樹脂素材の販売は減少した。
以上の結果、同事業の売上高は256億9200万円、同3・0%減、営業利益59億9100万円、同9・5%減となった。
<海外ベルト事業>
アジアでは、新興国市場における需要の高まりに対応すべく積極的に生産・販売体制を強化、一般産業用・自動車用・OA機器用ベルトのいずれも好調に推移した。米国では日系ユーザー向け自動車用ベルトが前期並みに推移し、一般産業用ベルトは拡販活動の効果により増収となった。一方、欧州では景気後退による消費低迷により、売上高は減少した。
以上の結果、同事業の売上高は206億3600万円、同4・0%増、営業利益7億8400万円、同36・3%減となった。
<建設資材事業>
建築部門は、建設投資全体に回復の動きがみえ、公共工事や民間の改修工事物件の売上高が増加した。土木部門は廃棄物処分場関連の物件が寄与し、増収となった。以上の結果、同事業の売上高は48億9400万円、同10・9%増、営業利益1億3500万円、同52・4%増となった。
<その他>
エンジニアリングストラクチュラルフォーム、ナノ粒子を応用した新製品、仕入れ商品などを含み、売上高は43億5600万円、同5・5%減、営業利益1億5100万円、同284・9%増となった。
設備投資は、12年度は全体で22億円を実施した。13年度は海外生産設備の更新を中心に国内外全体で42億円を計画している。このうち海外投資は約27億円。
次期の連結業績予想は、売上高580億円、営業利益47億円、経常利益43億円、当期純利益29億円。