関西ゴム技術研修所(山口幸一所長)は5月30日、大阪科学技術センターの8階中ホールで第51回卒業式を開催した。
卒業式開催前に、記念特別講演として「環境負荷低減への挑戦とシュミレーション」というテーマで、住友ゴム工業㈱常務執行役員の中瀬古広三郎氏が講演を行った。講演では住友ゴム工業の沿革や概要を紹介し、またタイヤの種類をはじめタイヤの機能、低燃費タイヤの材料技術、タイヤシュミレーションの活用の仕方など解説をした。
中瀬古氏は若い技術者に対して「多くの人と交流を持ち、好奇心を持って、できるだけ様々なゴムの製法を勉強した方がいい。例えば現状あるゴムの製法を受け入れるのではなくて、幅広くゴムの製法を勉強していただきたい」と述べた。
講演後の卒業式では、開会のあいさつに続き、第51回研修経過報告が行われた。次に山口所長が祝辞で「今回の卒業生は成績優秀者が多く、また皆勤賞、精勤賞が多かったです。最近の傾向として、自分から進んで受講している人が多いのが特徴です。今まで学んだことはまだゴム技術の入り口にすぎず、今後皆様が仕事をしていく中でテキストを見返しながら、また人に教わりながら技術を身につけていく努力をしていただきたい。また仕事の中で、熟練の方の意見を聞き、教えを受け、将来は皆様が若い人に技術を伝承していただいきたい」と述べ、卒業証書が厳かに授与された。
今回の卒業生は42名。約9ヵ月の期間、80日にわたる研修期間を終えた研修生に成績と受講状況により、近畿経済産業局賞2名、大阪府知事賞3名、山下晋三賞1名、成績優秀賞31名、皆勤賞27名、精勤賞11名が選ばれた。
卒業式終了後に記念パーティを開催。卒業生一人ひとりが今後の抱負を述べた。
第51回の卒業生の詳細はゴムタイムスWEBで。