熱可塑性エラストマー(TPE)のコンパウンドメーカー各社の海外事業展開が加速している。
TPEは架橋ゴム製品の製造過程での省エネルギーや環境対応の面から高く評価され、 リサイクル性及び充填材が少なく軽量化にも結びつき、更に成形加工等の取り扱いの容易さも併せて、 従来より架橋ゴムからの代替えが進んできた。中国、タイでのアジア市場はじめ米国市場、中南米での自動車生産の拡大でオレフィン系、スチレン系熱可塑性エラストマーの自動車用部品での採用が進んでおり、三菱化学、住友化学、リケンテクノスなどのコンパウンドメーカー各社はじめ、スチレン系ポリマーのクレイトンポリマー、日本ゼオンの各社も海外での新プラント建設、能力増強を図っている。
三菱化学は、先にブラジルでの「サーモラン」の新プラント建設を発表したほか、欧米の樹脂コンパウンド事業買収で、営業拠点を含め世界8拠点での供給体制確立を図っている。
2013年06月03日