東ソー 南陽HSZ製造設備を増強

2013年06月04日

ゴムタイムス社

 東ソーは5月31日、南陽事業所(山口県周南市)にハイシリカゼオライト(HSZ)製造設備の生産能力増強を決定したと発表した。
 投資額は約60億円。完工は2014年9月の予定。生産能力は約50%拡大される。
 HSZは優れた耐熱性や耐酸性を有する合成ゼオライトで、従来の石油精製・石油化学分野の触媒用途に加え、昨今、環境負荷軽減を目的とした自動車排ガス処理触媒や揮発性有機化合物(VOC)の吸着除去剤などの環境浄化分野での用途が拡大している。特に自動車排ガス処理触媒では、日本、米国、欧州ともに自動車排ガス中の窒素酸化物(NOx)や炭化水素(HC)などの排出規制が強化されてきており、自動車排ガス処理触媒に適したHSZの需要は、今後も益々拡大する見込み。同社は自動車排ガス処理触媒用HSZの開発に積極的に取り組んでおり、この度、同用途において優れた性能を発揮するHSZを開発したことから今回の生産能力増強を決定した。
 HSZは同社の高機能材料事業の主力製品の一つで、1986年に南陽事業所で生産を開始し、2009年に四日市事業所における製造設備の新設および2013年に生産能力増強を順次実施してきた。本計画により、旺盛な需要の拡大に対応するとともに、世界トップシェアを目指していく方針。

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