【TPE特集】 三菱化学 欧米の樹脂コンパウンド事業を買収

2013年06月04日

ゴムタイムス社

欧米の樹脂コンパウンド事業を買収 世界8拠点 グローバル供給体制確立

三菱化学

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 ブラジルにも新工場建設へ
 三菱化学の機能性樹脂事業部では熱可塑性エラストマー・接着性樹脂・架橋性樹脂・塩ビコンパウンドなどの機能性樹脂のグローバルな需要増に対応、ブラジルでの新工場建設はじめ、欧州、北米での樹脂コンパウンド事業買収と機能性樹脂の供給能力の拡大を進めており、海外事業展開を一挙に加速させた。

 同社はブラジルでの自動車生産の増加で内外装部品など自動車用途に幅広く使用される熱可塑性エラストマー「サーモラン」の需要拡大が見込まれるとし、ブラジルサンパウロ州に「三菱化学パフォーマンスポリマーズ(ブラジル)社」を設立。年産4600トンの新プラントを建設し、 2014年第2四半期から生産を開始する予定。
 また、欧州での機能性樹脂の拠点確立を図るため、ベルギー・ブリュッセルの Tessenderlo Groupから樹脂コンパウンド事業を買収する申し入れを決定。Tessenderlo Groupの熱可塑性エラストマー・塩ビコンパウンド事業は50年近い歴史を持ち、自動車・建材・電線被覆材など幅広い用途向けに展開しており、樹脂コンパウンド分野のマーケットリーダー。フランス2拠点、ポーランド、中国(常州)に製造販売拠点を有する。欧州を中心とした新たな事業拠点の獲得により、欧州系自動車および部品メーカーへの販売を加速させ欧州における機能性樹脂事業の強化を目指す。

 一方、北米でも自動車産業向けの熱可塑性エラストマーおよび塩ビコンパウンドの機能性樹脂事業の基盤を強化するため、Comtrex,LLCの樹脂コンパウンド事業を本年4月に買収した。Comtrex,LLCの塩ビコンパウンド事業は30年以上の歴史を持ち、その優れた技術力から、北米自動車産業向けに確たる販売実績を有しており、2000年からは熱可塑性エラストマー事業にも参入し、近年急成長している。
 三菱化学は北米において、2005年に「三菱ケミカルパフォーマンスポリマーズ」(MCPP)を設立し、熱可塑性エラストマー・接着性樹脂などの各種機能性樹脂を幅広く事業展開しており、2011年12月には出資していた他社との塩ビコンパウンド事業の合弁会社の全株式を取得、2012年11月にはその主力製造拠点であったBellevue工場も買収、MCPP社第2工場として2012年12月から運営を開始している。

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