独BASF アジア太平洋地域戦略を発表

2013年06月06日

ゴムタイムス社

 独BASFは4日、サステナビリティ(持続可能な発展)に焦点を当てたアジア太平洋地域戦略「grow smartly」を発表した。
 この地域戦略は、グローバル戦略「We create chemistry」をアジア太平洋地域で実現していくためのもので、2020年までに同地域において250億ユーロの売上高達成を目指し、100億ユーロの投資、約9000人の新規雇用、年間10億ユーロのコスト削減等の目標を掲げている。また、アジア太平洋地域における資源効率、食品と栄養、生活の質といった課題に対応する革新的なソリューションを提供するため、2020年までに、同社の全世界における研究開発活動のおよそ25%をアジア太平洋地域で行い、2020年までに同地域におけるR&D担当者の数を2012年現在の約800人から、約3500人に増やす計画。
 同社はアジア太平洋地域での顧客とのコラボレーションをさらに強め、サプライヤーとしての地位を強化するため、販売する製品のおよそ75%を2020年までに現地で生産することを目指す。これにより、輸出入に必要な輸送を削減し、顧客に近接した高度な統合生産システムを通じて、エネルギーと原材料の効率を高めることにより、資源効率も向上が可能。
 こうした目標を達成するため、同社はパートナーとともに、2020年までに合計100億ユーロを投資し、アジア太平洋地域においてさらに現地生産基盤を固めていく計画。
 さらに、2020年には年間約10億ユーロのコスト削減を達成するため、さまざまな面で効率性の向上の対策に投資する。これらの対策として、地域における技術やエンジニアリングのプロキュアメントハブを拡張し、現地での調達強化により、輸送費の削減や品質向上、投資計画の迅速化を実現する。
 この戦略の中核として、同社は近隣コミュニティの社会発展への貢献に取り組んでいく。これには、責任ある投資のためのパートナーシップや報告の透明化、社会との関わりといった取り組みが含まれているとしている。

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