取材メモ 統一野球ボールと低反発ゴム

2013年06月17日

ゴムタイムス社

 プロ野球で使用される統一球の仕様変更の開示が日本野球機構からなかったことが問題となっている。ことの発端はボールが飛びすぎるということ。11年からプロ野球12球団に統一球を納品しているミズノは6月12日、「13年シーズンから反発係数を従来より高めたボールを納品していた」ことを明らかにした。
 新ボールは、中心にあるコルク芯を覆うゴム材の低反発素材の配合を少なくし、反発係数を高めた。従来の統一球は反発係数の規定値(0・4134~0・4374)を下限に目標値を設定、実際には下限値を下回るものがあった。ゴム芯を変更することで反発係数を高めたという。コルク芯を覆うゴム材がボールの飛距離にいかに大きな影響を与えるかがわかる。ボールスピード144キロ、バットのスイングスピード126キロ、飛び出し角度27度とした場合、反発係数が0・001変わることで、飛距離はおよそ20㎝変わるという。なるほど今シーズンのホームラン量産もうなずける。

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