東洋ゴム　戸建住宅用断熱材を発売

　東洋ゴム工業（信木明社長）は6月27日、同社ダイバーテック事業セグメントにおいて、硬質ウレタン事業を展開する㈱ソフランウイズがノンフロン断熱材「ソフランアイタス」を開発し、２０１３年７月１日より、関東地方を中心に販売を開始すると発表した。
　国土交通省の国民意識調査によると、消費者が住宅性能で重視する点（複数回答）は、「地震に強い家」（67・５％）に次いで、断熱化されているなど「省エネに優れた家」（54・０％）であるとの結果が出ている。
　このように住宅用断熱材の需要が高まる一方、戸建住宅用には繊維系断熱材が主に使用されてきたが、重力や湿度の影響で経年劣化（ずれ落ち）が発生、断熱効果の維持が難しいという課題があった。
　ソフランウィズがウレタンフォームでは国内初となる低密度成型品の技術開発に成功したもの。　「ソフラン　アイタス」は、ノンフロンウレタンフォーム断熱材で高性能繊維系断熱材と同等以上の断熱性能を実現している。
　押すと縮み、離すと元に戻るソフランアイタスは、発泡系断熱材の柔軟性と自立性によって「ずれ落ち」を防ぎ、入り組んだ柱間内での施工にも対応できる。また、施工にあたっては特殊な工具や固定金具を必要とせず、容易に施工できるなど、高い施工性が特長。今後、関東地方を中心とした戸建住宅用に「ソフランアイタス」を提案していく。
　ソフランアイタスの製品特長は次の通り。
　①高い断熱性能＝断熱性能を表す熱伝導率は０・０３６Ｗ／ｍ・Ｋ。高性能繊維系断熱材と同等もしくはそれ以上の高いレベルで熱の伝わりを遮断し住宅の省エネルギーに貢献。
　②長期間の断熱性能維持＝自立性のある発泡系成型品のためにずれ落ちは発生せず、湿気が浸入しても垂れ下がる心配なく、断熱性は長期にわたり施工初期レベルを維持。
　③安全性＝高い難燃性能を有す。また、ホルムアルデヒト発散速度が３（μｇ／ｍ２・ｈ）であり最高級グレード適応でシックハウス対策に有効。
　④環境性能＝水を発泡剤とした環境にやさしいノンフロンウレタンフォーム発泡断熱材。
　⑤施工性＝非常に軽い自立タイプの断熱材。特殊な工具や固定金具が不要で誰でも簡単に施工できる。
　㈱ソフランウィズ（藤巻勝己社長）は硬質ウレタン事業の技術開発・製造から販売までを一貫したワンストップ型のビジネスモデルを行っている。ＬＮＧ（液化天然ガス）貯蔵タンク、ＬＮＧ運搬船といったマイナス１６２度での超低温保冷や、家庭用・業務用冷蔵庫、住宅用断熱建材における防露・保温・保冷・凍結防止などのさまざまなニーズに、業界トップシェアのウレタンシステム原液を製造供給している。