東洋機械金属　射出成形機をサイズアップ

　日立グループの東洋機械金属㈱は、電動サーボプラスチック射出成形機の新機種「Ｓｉ―６（シックス）シリーズ」において、新たに大型シリーズ機種を開発し８日より受注を開始すると発表した。
　同シリーズは、「スマートモールディング”プラスチック射出成形をよりシンプルに、スマートに”」をコアコンセプトとして、４月に型締力２８０トンから４５０トンの３機種を第１弾としてリリースした。
　今回第２弾として追加ラインアップするのは、型締力６８０トンのＳｉ―６８０―６、同８５０トンのＳｉ―８５０―６と９５０トンのＳｉ―９５０ー６の大型３機種。最大の特長は、現行Ｓｉ―Ｖ（ファイブ）同等機種から型締力をワンサイズアップさせた点にある。
　現行Ｓｉ―Ｖシリーズ最大機種は型締力８５０トンのＳｉ―８５０Ｖで、新シリーズではこれを価格は据え置いたまま９５０トンにワンサイズアップし、Ｓｉ―９５０―６とした。同様に型締力６８０トンは８５０トンに、５５０トンは６８０トンにアップした。今回の改良は、元々ＴＯＹＯの金型取付盤がワイド仕様であったことで実現可能となった。
　これにより、８５０トンクラスの価格で９５０トンを購入でき、そこまでの型締力を必要としない場合でも、余裕を持って成形できるため装置にかかる負荷が少なく、機械の長寿命化が期待できる。
　初年度販売目標は、Si-680-6 から Si-950-6 までシリーズ 3機種合わせて 200 台を見込む。型締力 230 トン以下の小型シリーズについては、今秋をめどにラインアップを予定している。
　現行シリーズのラインアップから型締力をワンサイズアップした仕様により、機械長はもとより、据付面積そのものを大幅にダウンサイジングしいることや、高速トグルや新型トグルを採用するなど、型締機構の改良を行ったことでハイサイクル化を実現。また、最新制御ＳＹＳＴＥＭ６００を搭載することで、タッチパネルの操作性が向上し、高精度の型閉監視で、金型事故を未然防止に貢献している。加熱筒に保温カバーを標準装着したり、消費電力表示機能で省エネ・環境性能の向上、加熱筒周りのノズルタッチロッドを廃し、ワンタッチ化したノズルヒータ・熱電対を標準装備することで、メンテナンス性を向上させた。