ミシュラン T/B用シングルタイヤが採用

2013年07月05日

ゴムタイムス社

 日本ミシュランタイヤは4日、トラック・バス用シングルタイヤ「MICHELIN X One(ミシュランエックスワン)」がタカラ物流システムが導入した15トン積載大型トラックの新車装着タイヤとして採用されたと発表した。
 タカラ物流システムは、全国で酒類・食品の輸送業務を行う大手物流会社で、環境問題に積極的に取り組む同社が導入したのは、最大積載量を大幅に高め、一度で輸送できる量を増やすことで運行便数を削減し、環境への負荷低減とコスト削減を同時に達成する新しいコンセプトの大型トラック。積極的な車両軽量化で、車両総重量から車両本体重量を差し引いた重量である最大積載量を、従来の車両総重量25トン大型トラックの13・5トンから15トンへ大幅に向上させることに成功した。
 同製品は、トラックの後輪に装着されている2本(ダブルタイヤ)を1本にするというコンセプトで、1車軸当たり11R22・5アルミホイール装着ダブルタイヤと比べ、約100キログラムの軽量化を達成し、車両の輸送効率向上ならびに環境負荷低減に貢献するトラック・バス用シングルタイヤ。タカラ物流システムが今回導入した、いすゞ「ギガ」15トン積載大型トラック(6×2)の後輪2軸に装着され、従来のダブルタイヤ装着車との比較で約200キログラムもの軽量化に貢献している。タイヤサイズは、455/55R22・5(164L)。
 MICHELIN X Oneはトレーラー用としてだけでなく、強大なトルクのかかる駆動軸用としても使用されることを前提に設計された同社が誇るプレミアムワイドシングルタイヤシリーズで、ダブルタイヤをシングル化することで、従来の仕様と比べ大幅に軽量化でき、積載可能重量を拡大することが可能になり同重量の輸送に必要なトラック便数の削減につながる。また、サイドウォールがダブルタイヤの4枚からワイドシングルタイヤの2枚に減ることにより、回転中のタイヤの発熱によって増加する転がり抵抗を削減すると同時に、軽量化されたタイヤ・ホイールユニットが発進・加速時の慣性力を低減する。この二つの効果により車両の燃料消費量の節約に貢献し、さらに、タイヤを2本から1本に減らすことによって廃棄されるタイヤも減り、環境負荷低減を可能にする。また、左右タイヤ間距離(輪距)を拡大できるため車両の走行安定性が向上し、車両の低重心化も可能となり、安全性向上に貢献し、ダブルタイヤ仕様と比較しタイヤ・ホイールユニット総幅が縮小されるため、左右タイヤ間距離が増大しシャシー設計の自由度が拡大する。シングル化により部品点数が減り車両の生産性も高められるなどの特長がある。

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