BASF BDOとPolyTHFを増強

2013年07月10日

ゴムタイムス社

 BASFは10日、1・4―ブタンジオール(BDO)とその誘導体PolyTHF(化学物質名:ポリテトラメチレンエーテルグリコール、PTMEG)の製造能力を、今後2年間で世界的に増強すると発表した。BDOの年間製造能力は53万5千トンから65万トンへ、PolyTHFの年間製造能力は25万トンから35万トンへと増強する予定。
 なお、同社では2012年8月にPolyTHFの年間製造能力を18万5千トンから25万トンへと増強している。
 BASFは製造現場における効率性の向上、インフラストラクチャーの強化を実施することで、継続的に製造能力を増強しており、これまでに、ルイジアナ州ガイスマーでのBDO製造能力の増強と、中国の漕涇(カオジン)でのPolyTHF製造能力の増強を目的に、数千万ユーロ単位の投資を行ってきた。
 今回の増強には、中国の庫爾勒(コルラ)におけるBDOとPolyTHFの工場も含まれており、これらの工場は、BASFと新疆美克化学工業有限責任公司(本社:中国・新疆ウイグル自治区コルラ)が設立した2社の合弁会社によって建設される予定。
 同工場の年間製造能力は、BDOは10万トン、PolyTHFに5万トンとなる。
 工場は15年に稼働を開始する予定。
 BASF中間体事業本部プレジデントのサンジブ・ガンジーは「BDOとPolyTHFに対する需要は、特にアメリカ大陸で増加しています。製造能力を増強することで、ガイスマーの生産拠点から、こうした需要に安定的に応えていくことができる。」とコメントした。
 BDOおよびその誘導体は、プラスチック、溶剤、電子材料化学品、および弾性繊維の製造に広く使用されている。BDO製造の出発原料は天然ガス、ブタン、ブタジエン、プロピレンなど。
BDOおよびBDO誘導体は、ドイツ以外の地域では、現在、ルイジアナ州のガイスマー、日本の千葉、マレーシアのクアンタン、中国の漕涇、韓国の蔚山(ウルサン)で製造している。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー