旭化成ケミカルズは12日、シンガポールで11日に省燃費型高性能タイヤ向け溶液重合法スチレンブタジエンゴム(S―SBR)新工場の竣工式を執り行ったと発表した。
同工場は2013年4月よりシンガポールにおいて稼働を開始している。
省燃費型高性能タイヤ(エコタイヤ)は、新興国でのモータリゼーションの進展によるタイヤ生産の拡大や、世界的なタイヤに対する環境規制の強化などを背景に、アジアを中心に急速な市場拡大が見込まれている。
同社のS―SBRは、独自の技術開発により、タイヤの省燃費性とウェットグリップを高次元でバランスさせながら、耐摩耗性や操縦安定性も同時に改良することを可能にしており、エコタイヤに最適な材料として国内外の顧客より高い評価を得ている。
これらの経緯を経て、今回、シンガポールにて建設を進めてきたS―SBR新工場の第1系列が竣工し、4月より商業運転を開始した。また、同工場の第2系列にも着工しており、2015年前半の稼働開始を予定している。同社はS―SBR事業をグローバルリーディング事業として積極的に拡大していく方針であり、シンガポールに続く、更なる海外工場の新設も検討中としている。
竣工式にはシンガポール通商産業省Lee Yi Shyan上級国務大臣、シンガポール経済開発庁Julian Ho 副次官、在シンガポール日本国大使館鈴木庸一大使、旭化成藤原健嗣社長、旭化成ケミカルズ小林友二社長他、合計約250名が出席した。
〈工場概要〉
▽会社名=Asahi Kasei Synthetic Rubber Singapore Pte. Ltd.
▽社長=紺野茂紀氏
▽工場立地=シンガポール ジュロン島 テンブス地区
▽生産品目=省燃費型高性能タイヤ向け溶液重合法スチレンブタジエンゴム
▽生産能力=第1系列 年産5万トン(2011年6月着工、2013年4月商業運転開始)、第2系列 年産5万トン(2013年4月着工、2015年前半稼動予定)
▽出資比率=旭化成ケミカルズ 100%
2013年07月12日