㈱ブリヂストン( 荒川詔四社長)は26日、次世代パワー半導体用途として、口径5インチの高品質SiCウエハ(基板)の開発に成功したと発表した。
SiCウエハは、従来の基板材料であるシリコンウエハに比べ耐久性が高く、高温にも耐える優れた特性をもっており、今後は、自動車やエネルギー分野など幅広い活用が見込まれる。
同社のSiCウエハは、独自の高純度粉体原料と最終製品まで一貫したクリーン製造プロセス技術を特徴とし、今回新たなシミュレーション技術と温度制御技術を採用することで高品質と口径拡大の両立に成功した。
開発に成功した口径5インチのSiCウエハは、量産ウエハレベルの高い結晶品質を確保。また次世代パワー半導体用途としての活用が期待できるものと考えている。
同社は市場からのニーズがより高い口径6インチ品についての開発も行い、2012年下期の製品化を目指している。なお、9月11日から米国で開催される「ICSCRM 2011」に、今回開発に成功した5インチのSiCウエハを出品する。