ダウ 山西焦化にPP技術供与

2013年07月18日

ゴムタイムス社

 ダウ・ケミカル日本は16日、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー(本社米国ミシガン州)の100%子会社であるユニオン・カーバイド・ケミカルズ&プラスチックス・テクノロジー社と山西焦化(ShanxiCokingCo.Ltd.,)が、「UNIPOL(ユニポール)」ポリプロピレン・プロセス技術に関するライセンス契約を締結したと発表した。
 山西焦化は、2006年以降に中国で同技術のライセンスを受けた14番目の会社となった。同社は、2015年に山西省洪洞市で年産40万トンの工場を稼働開始する予定であり、ホモポリマー、ランダム・コポリマーおよびインパクト・コポリマーを生産する。中国山西省洪洞県に本拠を置く同社は、山西省最大の石炭コーキング会社の一つである山西焦煤集団(SCCG)の子会社。
 「『ユニポール』ポリプロピレン・プロセスの採用により、山西焦化の顧客は、より軽量でクリーンなポリプロピレン製品を生産することが可能になります。山西焦化は、『ユニポール』PP技術のライセンスを受けた他のすべての会社と同様、ダウの供与体および触媒に関する専門知識、長期的な支援、継続的な技術投資の恩恵を享受することができます」とユニオン・カーバイド・ケミカルズ&プラスチックス・テクノロジー社のトレーシー・クレックラー社長は述べている。
 同技術で生産される樹脂は、世界のポリプロピレン生産量の17パーセントを占めている。ポリプロピレンは包装、耐久財、自動車部品、不織布、繊維、消費者向け用途などに使用される汎用性の高いプラスチック。
 ダウの同技術は、利用可能なポリプロピレン・プロセス技術の中で最も扱いやすく投資コストも低いことから、ポリプロピレン・メーカーは、高品質なポリプロピレンに対する需要の増加に応えるだけではなく、それ以上の需要増加にも対応が可能になる。
 現在、世界には同技術を利用した生産ラインが48本あり、全気相法で最も幅広いポリプロピレン樹脂を生産する工程。そのシンプルな設計は、溶剤の取り扱い、分離または再利用のための装置を必要とせず、高品質な製品とエネルギー効率の改善をもたらす。同技術の流動層反応器、「CONSISTA」(コンシスタ)触媒システムおよび「SHAC」(シャック)触媒システムは、ホモポリマー、ランダム・コポリマーおよびインパクト・コポリマーの柔軟な生産を可能にする。

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