日本自動車タイヤ協会(JATMA)は7月17日、2013年の自動車タイヤ国内需要年央見直しの結果を発表した。2013年の日本経済は、今年に入ってからの円安や株高を背景に緩やかに回復していくと見込まれ、経済成長率を当初見通しの0・1%から2・2%へ上方修正した。新車用タイヤの需要は上方修正され、全体では当初見通しに比べ97万本増の4432万本、前年対比95%の水準と予想された。一方、市販用のメーカー出荷需要は、四輪車合計では同164万本増の6756万本、前年比102%と上方修正された。
自動車生産動向をみると、当初見通しを上回る942万台、前年比95%と見込まれ、国内販売台数は前年の大幅増の反動が想定よりも小さく、当初見通しの前年比90%から94%へ上方修正した。輸出台数は過度な円高は是正されてきているが、5月までの実績から、当初見通し通りの前年比97%となった。
これを受けて、新車用タイヤの国内需要については乗用車用、小形トラック用、トラック・バス用とも当初見通しをやや上回る予想となり、全体では4432万本、前年比95%で当初との差異では97万本増となる。
新車用タイヤ需要の品種別動向は次の通り。
〈乗用車用タイヤ〉
上期実績は前年の大幅増の反動から、前年比87%となった。下期は増加へ転じると見込み、年間では当初見通しより73万本増、前年比で2ポイントプラスの3799万本、前年比94%へ修正した。
〈小形トラック用タイヤ〉
上期実績は国内新車販売の増加により、前年比101%となった。下期も前年を上回ると見込み、年間では当初見通しより24万本増、前年比で5ポイントプラスの524万本、前年比103%へ修正した。
〈トラック・バス用タイヤ〉
上期実績は乗用車用タイヤと同様の要因により、前年比89%となった。下期は増加へ転じると見込み、年間では当初見通しより本数ベースでほぼ同水準、前年比で1ポイントプラスの109万本、前年比96%へ修正した。
市販用タイヤ販社販売および在庫により、メーカー出荷需要を算出すると、四輪車用計の夏冬合計では当初見通しより164万本増、前年比で2ポイントプラスの6756万本、年比98%となった。
市販用タイヤの販社販売需要動向は次の通り。
〈乗用車用タイヤ〉
夏用タイヤは、上期実績は前年比101%となった。下期も前年を上回ると見込み、年間では当初見通しより79万本増、前年比で2ポイントプラスの3408万本、前年比102%へ修正した。
冬用タイヤは、上期実績は降雪により前年比117%となった。下期は当初見通しから国内新車販売の上方修正分を新たに加え、年間では当初見通しより48万本増・前年比で2ポイントプラスの1513万本・前年比91%へ修正した。
〈小形トラック用タイヤ〉
上期実績は、夏冬合計で前年比101%となった。下期は国内新車販売の好調を踏まえ、冬用タイヤを当初見通しから増加し、年間の夏冬合計で当初見通しより23万本増、前年比で1ポイントプラスの1364万本、前年比98%へ修正した。
〈トラック・バス用タイヤ〉
上期実績は、夏用タイヤが前年大幅減の反動により増加し、夏冬合計で前年比106%となった。下期は、今年も冬用タイヤの復興需要が見込まれるのに加え、景気の回復傾向から、年間の夏冬合計で当初見通しより35万本増、前年比で6ポイントプラスの483万本、前年比103%へ修正した。