パテント・リザルツは19日、日本に出願されたタイヤ状態監視技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめたと発表した。
タイヤ状態監視技術は、タイヤの空気圧や温度、たわみ等を監視するもので、その検知結果によって車両の制動制御を行ったり、警告システムの作動につなげるなどする。同調査ではタイヤ状態監視技術関連の特許を集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行った。
その結果、「総合力ランキング」では、1位横浜ゴム(総合力860・4、有効特許件数167、個別力82・3)、2位ブリヂストン(総合力842・5、有効特許件数180、個別力75・1)、3位MICHELIN(総合力811・0、有効特許件数97、個別力72・4)、4位住友ゴム工業(総合力584・5、有効特許件数187、個別力71・6)、5位デンソー(総合力518・5、有効特許件数145、個別力80・6)となった。
1位の横浜ゴムはタイヤ情報信号の送受信技術に関し注目度の高いものが多く、2位ブリヂストンおよび3位MICHELINはタイヤ情報検知部の構造に関し注目度の高いものが多くなっている。
また、同分野に出願された公報のパテントファミリーを用い、総合力上位5社についてアメリカ、欧州(EPO・欧州特許庁)、中国への出願状況を出願時期別に集計した。MICHELINが90年代にいち早く中国への出願を開始し、2001年以降は米・欧・中への出願がほぼ同比率となっています。日本の企業も2001年以降中国への出願が見られているが、その傾向は各社異なり、横浜ゴム、デンソーは年を追うごとに中国への出願が増加し、欧州が減少しているとしている。ブリヂストンは近年まで中国への出願が10%前後で推移していたが、2009年以降増加傾向にある。また、住友ゴム工業は一時的に中国への出願が大きく増えていたものの、現在は激減している。
2013年07月19日