【ゴム・ビニール手袋特集】 三興化学工業 低タンパクの手術用手袋を開発

2013年07月23日

ゴムタイムス社

低タンパクの手術用手袋を開発 マレーシア子会社で全数目視検査 「シルキーフィット パウダーフリー」

三興化学工業

 手術用手袋の国内トップメーカー、三興化学工業㈱はこのほど病院等の医療従事者向けに天然ゴム製でありながら低タンパクの手術用ゴム手袋「シルキーフィット パウダーフリー」を開発、10月から販売を開始する。
 ラテックスアレルギーの原因物質とされる水溶性タンパク質の管理値は測定限界である50μg/g以下で業界最高レベル。同社では高付加化価値製品の導入で市場への攻勢を図る。
 手術用市場は天然ゴム製手袋が大半であるが、従来から装着性を付加するために使用されていたコーンスターチを使った手袋は医療従事者や患者がタンパク質を含んだ粉を取り込む可能性があることからパウダーフリー化が急速に加速している。
 品質管理においても、一般的な手袋メーカーではAQL検査といって受け入れられる不良率の上限を定めて、ある時期に製造した手袋(ロット)の中から一部の手袋を抜き取り検査する抜取検査方式が採用されているが、同社では100%出資のマレーシアにあるサンケム・コーポレーションで日本人責任者やスタッフによる徹底管理のもと最終的には手袋一本一本を全数目視によるピンホール検査の後にガンマ線滅菌を施し日本市場へ向け販売する。同社望戸社長は「何よりこだわるのは製品の品質安全性と欧米人とは違う日本人にピッタリと合う手型である」ことを強調。

 

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