矢野経済研究所は23日、次世代自動車(EV/PHV)用充電システム世界市場の調査を実施したと発表した。
同社は2012年のEV/PHV用充電システム世界市場規模は、178億9800万円(メーカ出荷金額ベース)と推計した。現在の同市場は、本格的な市場拡大前の過渡期を迎えているとする。
また、2012年の急速充電器世界市場規模は25億100万円(メーカ出荷金額ベース)であった。同市場は2015年までは日本国内を中心にCHAdeMO(CHArge de MOve)規格の急速充電器の設置需要に牽引され、それ以降は欧州・北米で登場したコンボ(Combined Charging System)規格の急速充電器の登場で導入競争が進み、2020年には409億9500万円になると予測している。
さらに、急速充電器用コネクタの世界市場規模は、2012年の9700万円から2020年には68億3300万円(メーカ出荷金額ベース)になると予測。主に軽量化、利便性の向上、デザイン性向上、コストダウンなどをトレンドに、急速充電器1台に2個以上の搭載が進むことで市場が急増すると予測している。
車載充電器の世界市場規模は、2012年の153億円から2020年には2148億円(メーカ出荷金額ベース)に達すると予測。2013年以降に、世界の主要自動車メーカによる電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)の新車が続々と販売開始されて需要拡大が期待でき、また、海外を中心に高容量の車載充電器へのニーズが高まる見込みであるとしている。同調査の調査期間は2013年3月~6月。調査対象は普通・急速充電器メーカ、充電器用コネクタメーカ、車載充電器メーカ。調査方法は同社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用。また、同調査におけるEV/PHV充電システムとは、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド自動車(PHV)の充電設備を指し、急速充電器、急速充電器用コネクタ、車載充電器を対象とした。
2013年07月25日