カネカ 新太陽電池モジュール発売

2013年07月26日

ゴムタイムス社

 カネカは24日、大幅に出力を向上させた薄膜三層型太陽電池モジュールの新製品を7月より本格販売すると発表した。
 同社は現在アモルファスシリコン層と薄膜多結晶シリコン層の2層を重ねた薄膜シリコンハイブリッド太陽電池を製造販売している。新製品は、2層の間に新たにアモルファス系シリコンからなる層を追加した3層構造を有し、同社が保有する透明中間層技術と合わせて吸収できる太陽光量を増やすことで従来と比べて大幅な出力向上を実現、同社1420mm×1100mmサイズ量産品比で初期出力を10W以上引き上げることに成功した。同基板サイズでの商用薄膜太陽電池モジュール製品の3層構造化は世界初となる。3層構造化により単位電池当たりの開放電圧は2・0V(同社製品従来比1・5倍)まで向上するので、パネル当たりの開放電圧も280V程度まで向上させる事が可能となる。今後、パネルの高電圧化により、配線方法の簡略化、配線ミス低減も期待できる。
 同製品は、瓦一体型モジュール(同社品名=ヴィソラ)、スレート瓦専用モジュール(同社品名=ソルティレックス)、及び据置型(同社品名=グランソーラ)に展開され、屋根と街並みに調和する同社太陽電池の特徴はそのままに、ソーラーエネルギー事業の更なる拡大を図る考え。
 同技術開発の一部は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「太陽光発電システム次世代高性能技術の開発」プロジェクトの一環として開発したもの。

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