東海ゴム 増収も欧州不振で減益

2013年07月30日

ゴムタイムス社

 東海ゴム工業の2014年第1四半期連結決算は、売上高807億8900万円、前年同期比18・5%増の増収となり、営業利益は18億8900万円、同33・1%減、経常利益は16億7000万円、同41・4%減の減益となった。四半期純利益は4億3300万円、同76・3%減。
 主要取引先である自動車業界において、米国や新興国で底堅い需要があり、中国でも緩やかながら販売台数の増加があるものの、欧州の景気低迷の長期化、国内で昨年政府が実施した環境対応車普及策「エコカー補助金」の反動による生産抑制など、悪化要素も懸念される。このような状況下で同社グループは、海外での開発・生産・販売網を拡充するとともに、今年3月には原材料調達や生産体制の見直しなどのコスト削減活動「Global Cost Innovation」(GCI)を開始するなど、収益力の高い経営体質の構築に注力している。
 〈自動車用品〉 
 国内市場では、昨年の「エコカー補助金」の反動で、自動車生産台数が前年同期の実績を下回ったが、海外市場では、新興国や米国で販売が堅調に推移。しかしながら、当期から連結の範囲に含めているDytech社が欧州不況の影響を受けた。売上高は同23・3%増の666億9000万円、営業利益は同43・2%減の10億7800万円。
 〈一般産業用品〉
 プリンター向け機能部品など事務機器向け精密品分野では、欧州をはじめとする世界経済の低迷で高機能品を中心に伸び悩んだ。売上高は前年同期と横ばいの165億8300万円、営業利益は同12・6%減の8億1100万円となった。
 通期の業績予想については、5月8日に公表した連結業績予想から修正は行っていない。

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