トクヤマ 第1四半期 販売価格是正で大幅増益

2013年08月01日

ゴムタイムス社

 トクヤマの2014年3月期第1四半期決算は、売上高が643億6200万円で前年同期比0・7%増、営業利益が31億100万円で同330・1%増、経常利益が25億円で増収増益となった。
 多結晶シリコンの販売数量の減少等はあったものの、塩化ビニルモノマーのプラントトラブルの影響が解消されたことによる販売数量の増加及び石油化学製品の販売価格の是正、多結晶シリコンの販売数量の減少に伴う物流費の減少、全社を挙げての徹底した費用削減、前年同期に計上した為替差損が為替差益に転じ、エクセルシャノンの事業再構築引当金の繰入が当期は発生しなかった等の結果としている。四半期純利益は20億2600万円。
 〈化成品セグメント〉 塩化ビニルモノマーは、前年同期に発生したプラントトラブルの影響が解消したことに加え、円安により輸出価格が上昇し、増収となった。苛性ソーダは、同トラブルの影響が解消され電解プラントの稼働率が改善し、国内向け販売数量が回復した。塩化ビニル樹脂は、ナフサ価格の上昇に対応するため、販売価格を是正した。これらの結果、当セグメントの売上高は211億2500万円で同3・6%増、営業利益は3億6200万円の同186・7%増で増収増益となった。
 〈特殊品セグメント〉
 多結晶シリコンは、半導体向けについては市場が回復基調にあるものの、サプライチェーンにおける在庫調整等により、販売数量が減少した。また、太陽電池向けについても供給過剰による市況低迷が続く中、利益重視の販売戦略を取り、販売数量が低調に推移。乾式シリカは、原燃料価格の上昇及び物流コスト等の負担増に対応するため、販売価格の是正に取り組んだ。以上の結果、当セグメントの売上高は102億9700万円で同20・8%減、営業利益は5億4200万円の同360・9%増で減収増益となった。
 〈セメントセグメント〉
セメントは、国内需要が回復していることに伴い、販売が堅調に推移した結果、売上高は173億1100万円で同0・9%増、営業利益は13億3100万円で同17・6%増の増収増益となった。
 〈ライフアメニティーセグメント〉
 プラスチックレンズ関連材料は、2011年に発生したタイ洪水によるサプライチェーンへのダメージからの回復により、増収となった。ポリオレフィンフィルムは、原料価格上昇に対応するため、販売価格を是正した。以上の結果、売上高は125億8600万円で同7・0%増、営業利益は7億3200円の同69・5%増で増収増益となった。
 通期の業績は、4月30日に公表した業績予想を据え置く。

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