エボニック　タイでシリカ生産を増強

　ドイツのエボニックインダストリーズは７月23日、タイにおける湿式シリカの生産能力を増強すると発表した。
　同社は現在タイのマプタプット工業団地における湿式シリカの生産能力の大幅増強を進めている。数千万ユーロを投資する能力増強は、２０１４年第１四半期に完了する予定。
　シリカは自動車業界での転がり抵抗の低い低燃費タイヤへの用途に加え、食品・動物飼料業界、塗装・コーティング業界でも使用されている。東南アジアではこれらの産業分野においてシリカの需要が急増している。
　また、シリカをシランと組み合わせて使用すると、転がり抵抗が大幅に低い低燃費タイヤを製造でき、（従来型の自動車タイヤと比較して）最大８％の燃料節約が可能となる。
　専門家によると、転がり抵抗の低い低燃費タイヤの世界市場は、今後５年間に年率18％もの成長が見込まれるという。
　同社はこのトレンドに対応すべく、２０１４年までに、２０１０年比で生産能力を約30％増加する予定とのこと。