横浜ゴムは9日、米国子会社YHアメリカが、メキシコで自動車用エアコンホースの生産を開始すると発表した。メキシコ進出の日系カーメーカーに対し2014年夏から納入を開始する計画。投資負担が少ない現地生産請負企業への生産委託方式で他の日系カーメーカーや米国ビッグスリーとの取引拡大も狙う。生産対応は、多数のカーメーカーが工場を設置しているメキシコ中西部のアグアスカリエンテス市近郊で行われる。
YHアメリカはケンタッキー州に本社を置き、自動車用エアコン/パワーステアリングホースと取付金具との組み立て販売、自動車用ウインドシールドシーラントの生産販売を行っている。中でも自動車用パワーステアリングホースは、日系カーメーカーや米国ビッグスリーへ幅広く供給しており、米国でのシェアナンバーワン企業になっている。現在、ケンタッキー州とサウスカロライナ州にホースと金具の組立工場を設置しており、メキシコは3番目の生産拠点となる。
同社は中期経営計画「GD100(グランドデザイン100)」において、2017年度をめどに工業品に航空部品とスポーツを加えたMB事業全体の海外売上高比率を現在の33%から50%に引き上げる計画を立てている。自動車用ホースに関しても海外事業を強化しており、現在、日本、米国、タイで生産販売事業を展開している。