横浜ゴムの13年12月期中間決算は売上高が前年同期比0・3%増の2697億円、営業利益が同4・2%減の191億円、経常利益が同7・7%増の206億円、純利益が同5・3%減の130億円となった。なお売上高および経常利益は過去最高となった。工業品事業とその他の事業は増収増益を達成したが、主力のタイヤ事業は国内新車用の需要減少や海外市場の低迷、価格競争の激化など国内外ともに厳しい事業環境にあったものの、経費削減等による内部改善に加え、原材料価格の低下(74億円の増益要因)や為替円安(110億円の増益要因)も大きく影響した。
主力のタイヤ事業では売上高は売上高が0・6%減の2098億円、営業利益が同17・9%減の139億円となり、減収減益となった。「国内新車用タイヤは、エコカー補助金の終了が影響し販売減となったものの、国内市販用タイヤは乗用車用では低燃費タイヤの商品ラインナップを充実させ、ZENシリーズが販売を伸ばした。しかし一方、米国経済は回復に向かっているが、欧州では景気低迷が続き、中国をはじめとする新興国での景気が減速している」(野地社長)。
工業品事業は売上高が同3・4%増の475億円、営業利益が同57・4%増の36億円となり、増収増益となった。自動車向けホース、コンベヤベルト、マリンホース、防舷材が好調に推移し、為替の好影響もあった。その他の事業(航空部品、ゴルフ用品など)は、売上高が同3・7%増の123億円、営業利益が同126・1%増の16億円となり、増収増益。航空部品で民間航空機向け化粧室ユニットが好調だった。ゴルフ用品は需要回復の兆しが見えつつある中、新商品「iDnablaRED」が好調に推移したが、全体としては苦戦した。
通期の業績予想は6100億円に下方修正し、営業利益590億円、経常利益560億円、純利益360億円は据え置いた。2013年2月に公表した売上高6300億円から200億円減となっているが、過去最高の売上高、営業利益と見込みんでいる。