東海カーボン 13年12月期中間決算 減収減益に

2013年08月12日

ゴムタイムス社

 東海カーボンの13年12月期中間連結決算は、自動車関連分野では総じて需要に回復傾向がみられたものの、他の分野で回復が遅れた結果、売上高504億4300万円、前年同期比1・2%減、営業利益8億5400万円、同78・3%減、経常利益19億9000万円、同52・9%減の減収減益となった。四半期純利益は9億9000万円で、同61・7%減。
 損益面では、各種経費の全面的な削減、一時休業の実施と雇用調整助成金の受給などの対策に取り組んだが、販売数量減に対応した操業度の低下と、設備増設に伴う減価償却費の増加などが大きく影響した。
 カーボンブラック事業部門については、タイヤ生産が堅調な米国経済に支えられ年初から回復基調をたどったことなどから、需要は徐々に回復。タイでも好調な自動車生産を背景に需要は底堅く推移した。
 以上により、同事業部門の売上高は円安効果も受け、前年同期比4・0%増の217億600万円となったが、営業利益は同65・5%減の8億9000万円となった。
 炭素・セラミックス事業部門については、世界粗鋼生産は中国、インドなど新興国での増加により前年同期の水準を上回ったが、黒鉛電極の販売数量は主たる需要先である欧州、韓国での需要低迷、日本での需要回復の遅れなどから前年同期に比べ減少した。
 この結果、同事業部門の売上高は同6・7%減の220億8300万円となり、営業利益は操業度の低下などにより前年同期比69・5%減の5億8700万円となった。
 通期の見通しについては前回予想を下方修正。売上高は1040億円で前回予想に比べ1・9%減、営業利益は23億円、同23・3%減、経常利益は35億円、同5・4%減、当期純利益は19億円、同13・6%減とした。
 決算説明会の中で工藤能成代表取締役社長は「黒鉛電極を除いて底打ち感が出てきた。ただし、電極もここ1~2年、各社が値段を下げあってきたが、これ以上下げられないところまできており、来年には底打ちを始めるだろう。カーボンブラックについては、国内では着実に利益を上げ、タイも下期には回復してきたとみている。設備投資を続け、厳しい状況が続く中国を除けば心配していない」と述べた。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー