ブリヂストン 営業益予想を4千億に上方修正

2013年08月12日

ゴムタイムス社

円安・原料価格安値が寄与

 ブリヂストンの2013年12月期中間連結決算は売上高1兆7051億円、前期比14・5%増、営業利益1903億円、同42・3%増、経常利益1849億円、同43・4%増と増収増益となった。純利益は1170億、同55・5%増。売上、営業利益、経常利益とも中間期として過去最高を更新した。
 営業利益は減益要因である売値MIX・数量他で654億円、減価償却費で20億円に対し、増益要因である天然ゴムをはじめとする原材料、素材価格の下落で610億円、為替円安で540億円、戦略商品の販売増加で80億円が寄与し、合計では対前年で566億円の増益となった。
 会見した江藤彰洋常務執行役員は、最高益を出した事について、「中計の施策を実行してきた効果だと評価できるが、まだまだ途上」と述べ、引き続き中長期的な施策に取り組んでいく方針を示した。
 タイヤ事業の売上高は1兆4477億円、同17%増、営業利益1732億円、同45%増の増収増益となった。日本では市販用が前年同期を上回り堅調に推移したが、新車用は自動車生産台数が減少した影響が大きく前年同期を大幅に下回った。
 海外では、乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を上回り堅調に推移した。特に、アジア、中国ではトラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に上回った。 多角化事業は国内事業の利益増加の影響により、売上高が2644億円、前期比2%増、営業利益171億円、同22%増となった。
 所在地別の営業利益は日本が1084億円、前期比47%増、米州が782億円、同51%増、その他が371億円、同37%増となったが、欧州はタイヤ販売不振で同24%減の6億円となった。
 2013年12月期の連結業績予想については、世界経済の回復の遅れなどにより、タイヤ販売量が下回ったが、為替円高の是正、原材料価格が想定を下回り推移したことにより、売上高は従来予想の3兆5500億円から3兆5900億円、前期比18%増に、営業利益は3820億円から4000億円、純利益は2350億円から2460億円にそれぞれ上方修正した。

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