バンドー化学は同社グループの2013年度から2022年度までの10ヵ年の新中長期経営計画を今年度からスタートさせた。事業本部制への移行、新事業開発のための専門部署設置、国内販売会社の統合など新基軸を打ち出す吉井満隆社長にベルト事業のグローバル戦略を聞いた。
社長就任後初の第1四半期決算は増収増益となりましたが、率直なご感想を。
吉井社長 ベルト事業での海外売上高の拡大、円安による為替差益が収益を押し上げ、販売、利益ともに計画を達成することが出来、順調なスタートダッシュができた。
ベルト事業は自動車用では補機駆動用伝動ベルトが国内の自動車生産台数が前年同期の実績には及ばなかったものの、アジア特にタイ、中国における需要拡大に牽引されて、前年同期に比べ販売が増加した。
一般産業向けの産業機械用伝動ベルトは、国内での販売は微増となったが、アジア地域では市場の拡大に伴い、前年同期に比べ販売が増加した。
また、搬送ベルト、コンベヤベルトについては、石炭火力発電所の稼働に伴う石炭輸送用の急傾斜搬送ベルトの受注や、オーストラリア、カナダなど海外の長距離搬送用の大型物件の受注により、前年同期に比べ販売が増加した。
軽搬送ベルトは、上海に設置した加工拠点などの効果もあり、前年同期に比べ販売が増加した。
‘勝って兜の緒を絞めよ‘という気持ちだ。為替によるラッキーな面もあるが、このラッキーな状況の中でいかに本質的な私どもの体質を変えていくかにかかる。
足元の利益に汲々としなくて済むので、この間に本質的な体質改善に着手していきたいなと思い、社内では逆にこの状況ではっぱをかけているところだ。
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