メキシコ工場が14年1月から生産開始
タイガースポリマーの渡辺健太郎社長は、同社本社で記者会見を行い、13年度の事業方針などについて語った。渡辺社長は「タイの洪水の後遺症が挽回できなかったことで、13年3月業績は営業利益が減益となったが、本年度はタイ工場が回復し、同工場から部品の供給を受けるアメリカ工場も回復するなどで大幅な増益を予定、海外拠点の支援のための海外事業部を立ち上げたほか、メキシコ工場を14年1月から稼動させる」などと述べ、海外での事業展開を一層強化していく意欲を示した。
前期の業績について。
渡辺社長 前期(13年3月期)の業績は、増収ながら、営業利益は減益、経常利益は横ばい、当期純利益は増益と、ややいびつな形だった。
本当はもっと利益を上げたかったが、国内では若干売上げは減ったものの増益にできた一方、海外子会社、特に一番大きなアメリカとタイが不振だったことが要因。
タイ洪水の後遺症が挽回できず、アメリカもタイから資材を仕入れたりしていたため、安いものが入らなくなり、日本から代替品を輸入しなければならなくなったり、、急遽外注先を探さなければならなくなり、収益が悪化した。
全般的な価格レベルがなかなか厳しいということも背景にはあるが、赤字になってしまったのは、その辺の影響が大きかった。
当期純利益は前期に比べ6割増になったが、これはタイの洪水に関する保険金が特別利益の中に計上されたため。
来期の見込みは増収、それにともなって利益は大幅な増益を予定している。ただ当期純利益は保険の収入がないので、額としては減る形になる。
そのため、経常増益の当期純利益は減益といういびつな形がもう1回続くことになる。