日本建設機械工業会は8月25日、都内の経団連会館で2011年度および12年度の建設機械需要予測を発表した。発表会には野路國夫会長(コマツ社長)が出席して建機業界の現状を説明した。
同工業会では7月時点で建機メーカー68社を対象にアンケート調査を実施、その結果を取りまとめた。建設機械を10機種に区分し、国内、海外の出荷金額を調査した。今回で第40回目となる。
結果概要によると、国内は東日本大震災の復旧・復興のための需要増、輸出は堅調に推移し、11年度の出荷額は2兆282億円、前年度比18%増、12年度の出荷額は2兆2419億円で同11%増と予測した。本体合計での11年度の2兆円台の回復は4年ぶりとなる。
〈国内出荷〉
11年度上期は震災の復旧・復興に起因するリース・レンタル向けの需要が見込まれ、油圧ショベルの前年比41%増をはじめ8機種が増加すると予測し、上期計では2308億円、前年度比23%増を予測。
下期についても基礎機械を除く9機種が増加すると予測し、下期計では2925億円、同24%増となり、年度では2年連続で増加すると予測した。
12年度は引き続き震災の復興・復旧のための建設投資の増加が見込まれ、8機種が増加すると予測され、上期計では2463億円、前年度比7%増、下期計は3109億円、同6%増と予測した。
以上の結果、12年度合計では5572億円、前年度比6%増となり、3年連続でプラス成長を見込んでいる。
〈輸出〉
11年度上期はアジアを中心とした新興国および資源開発国向けの需要増に加え、北米の需要が回復基調にあることから、トラクタの前年比29%増をはじめ全10機種が増加すると予測し、上期計では7021億円、前年度比17%増を見込んでいる。
下期についても8機種が増加すると予想され、下期計では8028億円、同16%増となり、2年連続で増加すると予測した。この結果、11年度合計は1兆5049億円、前年度比16%増となり、2年連続で増加すると予測された。
この好調は12年度も持続し、上期は前年同期比15%増、下期は同9%増加し、12年度合計は1兆6847億円、前年度比12%増。これは、ピークであった07年度を超え、過去最高実績となる。
2011年08月29日