住友化学は17日、住友化学ブラジル社が、アルゼンチン共和国に、ブエノスアイレス支店を設立したと発表した。住友化学ブラジル社は、住友化学の 100%子会社。
アルゼンチンは世界有数の農業国で、なかでも大豆の生産量は、米国、ブラジルに次ぐ世界第3位となっている。同国では、今後も、新興国などにおける食糧需要の増加を背景に、大豆を中心とした農業生産の拡大が見込まれている。大豆等の栽培に使用される、同社が開発した除草剤フルミオキサジンは、その優れた効果から世界的に販売が好調で、昨年10月に大分工場で増強設備を新たに稼動させるなど、需要の拡大に応じた生産体制の整備を進めている。
これまで、同社はアルゼンチンにおける農薬の開発、登録、販売を、住友化学ブラジル社および現地販売代理店であるサミットアグロアルゼンチン社を通じて進めていたが、フルミオキサジンを中心とする農薬の販売体制を一層強化するため、新たにブエノスアイレス支店を設立することにした。また、同社はオーストラリアの農薬会社ニューファーム社と世界20カ国にて販売提携を行っているが、今回設立した支店も活用し、アルゼンチンにおける販売提携を新たに実施する計画。
同社は、中南米を農薬事業の戦略地域と位置付け、アルゼンチン以外にもブラジル、チリ、エクアドル、コロンビア、コスタリカおよびホンジュラスに拠点を有している。ブエノスアイレス支店の設立を機に、同地域における農薬事業の強化・拡大を一層進めていく方針。
〈住友化学ブラジル ブエノスアイレス支店 の概要〉
▽名称=Sumitomo Chemical do Brasil,Buenos Aires Branch
▽所在地=アルゼンチン共和国ブエノスアイレス
▽代表者=松下敏明氏