日本ミシュランタイヤは、1日、オーストラリアで6日から13日にかけて開催される「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ2013」にて、日本から出場する3チームへ、ミシュランのソーラーカー専用タイヤ「ミシュラン・ラジアルX」を供給すると発表した。
今回、ミシュランがタイヤを供給するチームは、チャレンジクラスに出場する金沢工業大学(KITG.E.5)、東海大学(TOKAI CHALLENGER)と、GOPROアドベンチャークラスでの出場を予定している神奈川工科大学(KAIT SPIRIT)の3チーム。中でも、東海大学は2009年大会、2011年大会で総合優勝を果たしており、今大会で3連覇を目指している。
「ワールド・ソーラー・チャレンジ」は、1987年に開催されて以来20年以上の歴史を持つソーラーカーレースであり、オーストラリアのダーウィンからアデレードの総延長約3千kmの砂漠地帯を走破する大会。レースのほとんどが公道上で行われるため参加車両は通常の道行法を守りながら競技を続けることになる。今回大会より、車両全長が短縮されたほか4輪タイプでの参加を義務付けるなど大幅なルールの変更があり、各参加チームへ新たな挑戦が求められている。
同社は17年前に最初のソーラーカー専用タイヤ「ミシュラン・ラジアル」を設計して以来、長年に渡り同大会出場チームへのタイヤ供給を行うなど、重要な役割を担ってきた。2011年には表彰台のトップ3をミシュラン装着チームが独占するなど多くの参加者に選ばれるタイヤとなっており、今大会でも優れた性能のタイヤを供給することで装着チームをサポートしていくとしている。
「ミシュラン・ラジアルX」は、溝が刻まれたトレッドパターンが特徴で、あらゆる気象条件のもとでソーラーカーの安全性と性能の向上に同時に寄与する。同タイヤは、約1・3kg/tという極めて低い転がり抵抗を実現させている。現在、多くの乗用車用タイヤが1%のスロープを上るのに相当する転がり抵抗を有するのに対し、このタイヤの転がり抵抗は0・13%のスロープの登坂に相当するに過ぎない。新しい同タイヤのエネルギー効率は、平均的な乗用車用タイヤに比べて約7倍から8倍優れている。
過去10年以上に渡って、「ミシュラン・ラジアル・タイヤ」および「ミシュラン・ラジアルX」を使用して「ワールド・ソーラー・チャレンジ」など他の世界各国で開催されている競技に参加するソーラーカー・チームは、摩耗率、温度および総合的な性能などの技術的データをミシュランに伝えている。
同社では研究開発部門に勤務する6600人以上がこうしたチームからのフィードバックを自由に使用できる環境にある。それらの情報は研究開発部門により、同社の乗用車用タイヤの開発に用いられている。
同社は1992年に初のグリーンタイヤ(環境対応タイヤ)を導入。エネルギーの削減に努力を続けているが、同時に安全性、寿命の長さ、静寂性、快適性といったタイヤの他の性能も向上させている。同社の低燃費タイヤ「MICHELIN ENERGY SAVER+(エナジー・セーバー・プラス)」は、同社が1992年に世界に先駆けて発表した低燃費タイヤの第五世代としてタイヤの基本性能である安全性、経済性、居住性を高い次元でバランスさせることを第一に、更なる低燃費性をも実現した製品で、ラべリング制度で転がり抵抗AA-A/ウェット性能bを実現している。