ムーンスターの2013年6月期決算は、売上高が331億5000万円で前年同期比1・1%増となり、経常利益は4億2400万円、当期純利益は4億4200万円となった。
同期は中期経営計画の3年目として、商品力の向上・ナショナルチェーン&GMSとの取組強化、小売展開の拡大、海外展開の拡大をテーマとして掲げ、計画達成に努めた。重点ハウスブランドは着実に成長し、前年実績を上回る事ができたとしている。一方、重点得意先については、販路政策の変更により、売上の一部を関連会社からの納品に切り替えたため、前年比で減少となった。小売店会の拡大は順調に進んでおり、海外展開における売上も中国、アジアで微減となったが、トータルでは前年を上回る結果となった。
売上高は、ハウスブランドが好調だったことに加えてカジュアルスポーツ商品の回復により前年を上回った。利益面では、下期の急速な円安移行はあったものの、上期における円高効果、ロスの削減、調達価格の値上げ抑制の他、諸経費も計画通りに推移した結果としている。
布靴は「スーパースター」「EVE」「キャロット」の重点ハウスブランドを中心に営業活動を進めた。学校用品は、児童、生徒の減少が続く中積極的な学校開拓を実施することで前期並の実績を確保。布靴トータルでは同1・4%増の実績を確保した。来期も重点ハウスブランドの拡売を進める方針。
革靴は「ワールドマーチ」「スポルス」「カロリーウォークプラス」の重点ハウスブランドを中心に営業活動を進めたが、他社との競合の中で拡売に苦戦、同2・4%減の実績となった。布靴と同じく、来期も重点ハウスブランドの拡売を進める方針。
MSブランド商品群は、競合ブランドが多い中、拡売を進めた結果、同10・8%増の実績を確保。来季は重点得意先との取組み強化により更なる拡売を進めていく。
コンバース商品はキャンバスオールスターコアカラーを中心として販売が好調に進み、同14・2%増となった。
ニューバランス商品は販路政策の変更もあり、同7・7%減の実績となった。来季はさらにニューバランス社との連携を強化して拡売を進めていく。
景気回復に向けて徐々に明るい兆しが見え始めてはいるものの、依然として先行きが不透明な状況下、前期に続き利益を確保。また、最重点課題であった在庫の適正化についても、ほぼ目標を達成した。来期においては、急速な円安により一時的に生じる収益性の低下を固定費削減等によりカバーし黒字確保を目指すと共に、翌期以降へ向け、円安定着を前提とした収益基盤回復策の実行を進めていくとしている。そして、マーケティング志向実践のための『プロジェクト140』施策の継続によりムーンスターブランドの価値向上を図ると共に、前中期経営計画のテーマをさらに深化させた、10年後を見据えた経営ビジョン(成長戦略)を『MSビジョン150』として掲げ、最重点テーマとして取り組んでいく方針。
2013年10月14日