公益社団法人全日本トラック協会はこのほど、軽油価格の急騰を受けて「燃料高騰対策本部」を設置し、価格転嫁のための燃料サーチャージの導入促進などを求める活動を開始した。
燃料サーチャージとは、燃料価格の上昇・下落によるコストの増減分を、別建ての運賃として設定する制度。
同協会によれば、原油価格の上昇や円安の影響により、この4年間に軽油価格が1リットル当たり38・66円も上昇。トラック運送業界全体で、年間6400億円のコスト増となっている。
このため、2007年以降、製造業は黒字を保っているものの、トラック運送事業は5年連続して赤字だという。
同協会では、その対策として、燃料サーチャージ導入促進のほか、補助金創設、地球温暖化対策税の還付措置適用、軽油引取税の減税などを提言。
政府に対してこれらの対策の実現を求める署名活動を行い、内閣官房長官や自民党トラック輸送振興議員連盟総会、国会議員、与党都道府県連などに、直接陳情・要望活動を行う。
また、燃料サーチャージ導入促進のため、国土交通省・経済産業省・同協会の連名によるリーフレットなどを活用し、荷主団体・荷主企業を直接訪問して協力を要請。
9月13日から12月31日(予定)まで、「燃料サーチャージ導入促進運動」として、燃料サーチャージの届出を行っている会員事業者をホームページに掲載し、社会に広くアピールするなど、様々な活動を展開していく。
2013年10月21日