帝人は21日、タイ国パトゥムタニ県に現地法人テイジン・コーポレーション(タイランド)を設立したと発表した。
現地法人は新たに自社開発したメタ系アラミド繊維の生産・販売、およびポリカーボネート樹脂の販売を手がけるグループ会社として設立された。本社はタイ国パトゥムタニ県テイジン・ポリエステル(タイランド)社(TPL)内に所在。設立は9月30日に行われた。代表者は福島敏秀代表取締役社長(TPL代表取締役社長が兼任)。資本金は7億3000万バーツ(帝人100%)。
新会社は、同社が最近開発した世界最高レベルの優れた熱防護性、および安定した高い染色性を有する新規メタ系アラミド繊維について、タイ国アユタヤ県・バンパイン工業団地内に所在するテイジン(タイランド)社の敷地内に生産工場を新設する。新工場は12月に着工し、2015年7月に稼働を開始する予定。工場の稼働後、新会社は新規メタ系アラミド繊維とそのコンバーティング(加工)品の製造・販売を行う計画で、コスト競争力を持ってグローバル市場に製品供給する体制の早期確立を目指す。また、樹脂事業の新たな営業拠点として、ポリカーボネート樹脂および加工品の販売も行い、これにより、注力市場であるアジアにおいて需要の取り込みを加速し、さらなる販売拡大を図る。
同社グル―プにとってタイは、ポリエステル繊維のグローバル生産・加工における基幹拠点であり、さらに近年では、化成品や繊維製品の需要が見込める成長市場の一つでもある。また、中長期経営ビジョンにおいて、アジア・新興国を重点市場として地域ポートフォリオ変革することとしており、今後、タイにおけるさらなるプレゼンス向上を目指していく。
2013年10月22日