日東化工の2014年3月期中間非連結決算は、売上高51億800万円で前年同期比5・3%増、営業利益は500万円で同82・7%減、経常利益は0円で同96・1%減の増収減益となった。中間期純利益はマイナス500万円。
ゴム事業でコンパウンドの売上高が前年同期に比べ大幅増となったため増収となったが、ゴムの成形品が2ケタ減、樹脂事業は前年並みではあったものの、その他部門がほぼ半減。電気・ガス料金の上昇による製造コスト増を、製品価格に転嫁することが難しかったこともあり、大幅な減益となった。
部門別では、自動車向けが当初見込みより伸びたため、ゴムコンパウンドの売上高は同35・3%増の17億1900万円、シート・マットは7億5600万円で同1・2%増と前期並みを確保したものの、成形品が8億1700万円で同12・6%の減少。この結果、ゴム事業の売上高は32億9400万円で同11・5%増となった。
樹脂事業については、高機能樹脂コンパウンドは13億9000万円で同0・7%減、リサイクルナイロン等は3億6600万円で同4・8%減、同事業全体の売上高は17億5700万円で同1・6%減。
高機能樹脂コンパウンドは、比較的利益率が低い受託生産の商品が伸び、自社製品が減収となったため、利益率が低下した。
その他の売上高は5億7000万円で同48・5%減。昨年は新幹線関係の受注があったが、今年は少なく売上が低迷した。
下期は上期同様、自動車関連のゴムコンパウンドと高機能樹脂コンパウンドは好調を維持。自社製品であるシート・マット、成形品は厳しい状況にあるものの、更新が遅れていたマットの設備が下期に稼働するため、マットの利益率の回復が見込まれる。
設備投資に関しては、上期はマットの粉末設備やコンパウンドの練り機などに2億3000万円、下期は樹脂を1系列更新する予定なので、5億円程度となる。
こうしたことから、通期の業績予想は当初予想から変更なく、売上高106億円で同10・6%増、営業利益は8500万円で同15・6%増、経常利益は7000万円で同21・7%増、当期純利益は5000万円で同9・3%増の増収増益となる見込み。