横浜ゴムは30日、三重工場(三重県伊勢市)で10月4日、生物多様性保全活動の第1回報告会を開催したと発表した。
同社は2010年7月に「生物多様性ガイドライン」を制定して以来、国内7生産拠点で周辺地域の環境調査や保全活動を段階的に進めている。今回の報告会は、三重工場を始め、全社のこれまでの活動を地域社会に報告し意見交換することで今後の活動の改善とレベルアップを図る目的で、地元のNPOや行政関係者、住民を招き開催された。
三重工場は、設備冷却用の水を近隣の宮川水系から取水し桧尻川へ排水していることから、桧尻川で定期的な水質調査や環境指標となるクロメダカの個体数調査を行っている。また、桧尻川と繋がる伊勢湾の大湊海岸では外来植物の抜根、希少な在来海浜植物の保全などを実施。従業員は月に1度「生物多様性保全活動の日」を定め、チームで活動するほか、活動報告や鳥・植物図鑑の作成などを行うワークショップを実施している。さらに、住民と河川域の清掃活動を行ったり、地元小学生を対象に環境教室を開催したりするなど、地域活動も進めている。
そのほかの国内生産拠点では、新城(新城南含む)、三島工場は排水先河川を中心とした生物モニタリング、草刈り、清掃活動をすでに実施している。尾道、茨城、長野工場、平塚製造所は周辺環境調査を今年3回行い、2014年から定期的な保全活動を開始する計画。一方、海外ではタイの2拠点が9月に周辺環境調査を実施した。
今後は海外生産拠点でも生物多様性保全活動を積極的に進めていくとしている。
2013年10月30日