トクヤマの第2四半期決算 化成品売上好調で増収増益

2013年11月05日

ゴムタイムス社

 トクヤマの2014年3月期第2四半期連結決算は、売上高が1350億3400万円で前年同期比7・2%増、営業利益が78億1100万円で同885・3%増、経常利益は60億9400万円、四半期純利益は57億2200万円となった。
 売上高は、多結晶シリコンの販売数量の減少等はあったが、塩化ビニルモノマーのプラントトラブルの影響が解消されたことによる販売数量の増加及び石油化学製品の販売価格の是正等により増収、営業利益は全社を挙げての徹底した費用削減等により増益となった。
 化成品セグメントでは、塩化ビニルモノマーは前年同期に発生したプラントトラブルの影響が解消したことに加え、円安により輸出価格が上昇し、増収となった。苛性ソーダは上記のトラブルの影響が解消され電解プラントの稼働率が改善し、国内向け販売数量が回復。塩化ビニル樹脂は、国産ナフサ価格の上昇に対応するため、販売価格の是正に取り組んだ。結果、売上高は415億9300万円で同8・0%増、営業利益は7億8700万円で増収増益となった。
 特殊品セグメントでは、多結晶シリコンは半導体向けについては市場が回復基調にあるものの、サプライチェーンにおける在庫調整等により、販売数量が減少。また、太陽電池向けについても供給過剰による市況低迷が続く中、利益重視の販売戦略を取り、販売数量が低調に推移した。乾式シリカは原燃料価格の上昇及び物流コスト等の負担増に対応するため、販売価格を是正した。窒化アルミニウム及び電子工業用高純度薬品は、半導体市場の回復に伴い増収となった。結果売上高は234億1500万円同7・5%減、営業利益は15億9600万円となった。
 セメントセグメントでは、セメントは国内向けは需要の回復に伴い販売は堅調に推移し、海外向けは円安による輸出価格の上昇により増収。資源環境事業はセメント生産量増加に伴い廃棄物受入量が増加した。結果、売上高は364億4400万円同6・8%増、営業利益は27億8000万円同23・6%増で増収増益となった。
 ライフアメニティーセグメントでは、プラスチックレンズ関連材料は平成23年に発生したタイ洪水によるサプライチェーンへのダメージからの回復により、販売数量が増加した。ポリオレフィンフィルムは原料価格上昇に対応するため販売価格を是正し、拡販に努めた結果、増収となった。樹脂サッシは事業再構築を推し進め、住宅着工件数の回復を背景に拡販に努めた結果、販売数量が増加。結果、売上高は271億7400万円で同10・8%増、営業利益は20億6300万円で同70・5%増の増収増益となった。
 通期の連結業績予想は、売上高が2755億円で前期比6・5%増、営業利益が140億円で同106・7%増、経常利益が100億円で209・4%増、純利益が75億円を見込んでいる。

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