トヨックス タイ工場が11月より本格稼働

2013年11月10日

ゴムタイムス社

 耐圧ホースメーカーのトヨックス(富山県黒部市 代表取締役宮村正司)は6日、創業50周年を機に、同社の生産工場としては海外で初めてとなるタイ工場(TOYOX ASIA THAILAND)での生産を11月より本格稼動すると発表した。
 11月1日、中西誠同社副社長が出席し、タイ工場本格生産の記念式典を行った。
 式典には現地社員をはじめ、タイ総代理店でもあるTTT(トヨックス・トレーディング・タイランド)からも参加があった。
 タイの会社名は、TOYOX ASIA(THAILAND)CO.,LTD.で、所在地はチョンブリ県 アマタナコン工業団地。従業員は現在20名。3年後までに順次生産ラインを増強し、50人体制に拡大する計画となっている。資本金は1億500万バーツ。投資額は7億円。自動車工場や食品工場で使用される工業用産業用のホースを生産する。
 工場には技術提携先であるイタリアのFITT(フィット)社の協力を得て、自動高速ラインを導入した。製品はタイをはじめ、インドネシア、マレーシアなどのアセアン各国へ供給していく。その後は、インドへのデリバリー体制も整えていく予定。
 同社は35年前から高い市場成長が見込まれるアセアン市場を積極的に開拓してきた。
 すでに流通ネットワークの構築は完了しており、アセアン市場での高い市場占有率を確保している。タイ市場においては70%以上のシェアを有し、リプレイス市場を確保している。
 同社ではここ10年で、アセアン各国で5000ユーザーへ訪問するなどの市場開拓の結果、ユーザーへのブランドの浸透も徹底しており、「made in japan」ではなく、「made by toyox」が浸透している。
 また、日本国内同様にアセアンでも独自のホースドクターカーを各国に配備し、有力販売店とユーザー訪問などの協働活動も展開している。このような背景から、今後は機能品群である「ハイブリッド商品」の拡販も強力に推し進めていく方針。
 同社では、タイをアセアン地域の拠点と位置付け、昨年、製販会社であるTAT(トヨックス・アジア・タイランド)を設立した。
 販売に続いて、今月より現地で本格的に生産することで、デリバリー体制の強化とアセアン市場への一層のサービス体制の強化も図る。
 また、BCP対策として、日本市場に対する安定納品対策の役割も果たす危機管理を担う機能も配慮しており、今後もより一層グローバルな視点での経営活動を展開する体制を推進していく。

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