三ツ星ベルトの2014年3月期第2四半期連結決算は、売上高が312億8800万円で前年同期比13・2%増、営業利益が30億9800万円で同10・3%増、経常利益が34億9400万円で同37・3%増、四半期純利益が23億8900万円で同53・1%増となった。
同社グループはアジア圏を中心とした成長市場における販売活動を強化するとともに生産体制の再構築を推進し、経営の効率化と一層のコスト削減に取り組んだ。その結果、アジア圏を中心とした海外の売上高が堅調に推移し、かつ、為替の円安が進行したことなどにより、業績予想を上回る売上高・利益を計上した。
国内ベルト事業では、自動車用ベルトの新車組み込みライン用はエコカー補助金終了後の落ち込みから回復傾向にあり、前年同期並みに推移したが、補修用ベルトの需要が減少し、全体では売上高が減少した。また、為替の円安進行によりユーザの海外生産移管の流れが鈍化しつつあることから、OA機器用ベルトの売上高は前年同期を若干下回る結果にとどまり、一般産業用ベルトは増加した。一方、運搬ベルトは積極的な新製品の投入が売上拡大に寄与するとともに、合成樹脂素材も自動車関連部品が伸長し、いずれも売上高が増加した。その結果、売上高は131億600万円で同2・1%増、営業利益は31億2700万円で同3・1%増となった。
海外ベルト事業は、欧州では自動車用ベルトは現地通貨ベースでは前年同期を下回る結果となったが、一般産業用ベルトは農業機械用を中心に売上高が拡大し、全体では前年同期並みとなった。 また、米国では自動車用ベルトと一般産業用ベルトの売上高はいずれも堅調に推移。一方、アジアでは積極的な拡販活動により、中国やインドネシアを中心に一般産業用・自動車用・OA機器用ベルトの売上高がいずれも大幅に増加した。同事業全体の売上高は現地通貨ベースで10%を超える伸びとなった上に、為替レートが前年同期と比較し円安になったことにより、邦貨ベースでは大幅な増加となった。結果、売上高は141億8200万円で同37・7%増、営業利益は10億2200万円で同136・4%増となった。
建設資材事業では、建築部門は公共投資や民間の改修工事が期間の後半にかけて回復の動きが見えたが、前半の落ち込みをカバーするまでには至らず、売上高が減少。また、土木部門では前年同期に比べ大型物件が少なかったことから、売上高が減少した。結果、売上高は21億300万円で同11・3%減、営業利益は2800万円で同63・6%減となった。
その他には、エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、ナノ粒子を応用した新製品、仕入商品等が含まれている。その他の売上高は18億9500万円で同10・9%減、営業利益は1億6300万円で同248・0%増となった。
第3四半期以降は、米国経済の動向などの不安定要因があるものの、海外及び国内の経済は緩やかに回復するとの観測が広がっている。同社製品の需要はアジア圏を中心に堅調に持続し、また、為替水準も円安基調で推移すると見られることから、通期連結業績予想の見直しを行い、8月7日発表の予想を修正した。結果、売上高は610億円で前期比9・7%増、営業利益は59億円で同13・0%増、経常利益は60億円で同0・1%増、純利益は42億円で同12・4%増を見込んでいる。
2013年11月12日