日立造船 常陸太田市で木質バイオマス発電所を建設

2013年11月28日

ゴムタイムス社

 日立造船は27日、茨城県常陸太田市において木質バイオマス発電を行うことを決定したと発表した。
 同件は地元の素材生産業者と共に「木質バイオマス燃料安定供給協議会(以下、協議会)」を設立し、同県で盛んな林業で課題となっている未利用材の活用と固定価格買取制度を活用した発電事業を目的とするもので、協議会の参加企業である同社が「木質バイオマス発電所(発電量:5.8MW)」を建設し20年間の施設運営を行う。県内の素材生産業者などから年間約6万トンの木質チップを確保し、発電された電力は固定価格買取制度を活用して売電する予定。
 同発電所は茨城県常陸太田市内に建設、気泡型流動床ボイラ(蒸発量約26t/h)を設置する。発電出力は5・8MW。2015年3月に完成を予定している。総投資額は約30億円。
 茨城県では古くより林業が盛んであり、同県の木材は住宅建築向けなどで高い評価を受けている。しかし、先端部や曲がり部分など製材に適さない部分の有効利用が課題となっており、同プロジェクトにより約6万トンの未利用材を有効利用できる計画。
 同社は国内外で120施設以上の発電施設の実績をもっており、茨城県常陸大宮市の同社茨城工場においては、約22万kWのガスタービンコンバインドサイクル設備によるIPP(Independent Power Producer)事業を展開し、発電事業に高いノウハウを有している。
 近年、バイオマス発電は再生可能エネルギーの1つとして注目されているが、本プロジェクトでは発電所を含む協議会が地域社会全体の活性化に貢献することを目的に、電力供給や温室効果ガス削減に効果的なバイオマス発電事業に積極的に取組んでいくとしている。

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