住友化学は27日、ライオンデルセンティニアルとの合弁会社である日本オキシラン(NOC)に関し、12月にライオンデルセンティニアルの保有株式40%全てを取得し、NOCを完全子会社化すると発表した。
また、NOCによるスチレンモノマー(SM)、プロピレンオキサイド(PO)およびプロピレングリコール(PG)の製造・販売を2015年5月をめどに終えることを決定した。
NOCは東京都中央区京橋二丁目14番1号に所在、1972年8月に設立。資本金は84億円で、従業員数80名(2013年10月31日現在)。設備能力はSMが年産42万5000トン、POが年産18万1000トン、PGが年産10万トン。
同社は、近年、わが国の石油化学産業は、内需の減少や中国・中東での大型プラントの新増設による需給構造の変化などから非常に厳しい事業環境が続いており、住友化学の石油化学事業を強化・維持していくためには、事業構造改善をさらに進めていく必要がある。石油化学部門の国内主力拠点である千葉工場の競争力を強化するため、次の定期修理時期である2015年にエチレン製造設備を停止することを決定し、一部誘導品の製造設備の停止を含めた最適化について検討を行ってきた。その結果、今後さらに厳しくなると予想される事業環境下においては、エチレン製造設備の停止に合わせ、NOCにおけるSM、PO、PGの製造・販売を終えることが、同社の石油化学事業にとって必要と判断したものとしている。
なお、NOCによる3製品の製造・販売終了後も、高いコスト競争力と低い環境負荷を実現した千葉工場の単産法プラントでPOの製造を継続し、引き続き販売を行う。
同社は、国内外の需要動向に適切に対応できるよう製造・販売・研究を含めて最適な体制を構築することで、石油化学事業の収益性向上を目指していく方針。
2013年11月28日