一昨年に就任した祖父江一郎理事長のもと、海外視察や若手理事の育成など、活発に活動を展開している西部ゴム商組。祖父江理事長に海外視察の成果や景況感などを聞いた。
―13年を振り返って。
組合員数が1社増え、155社となった。
若手の理事が総務委員会と人材育成委員会を隔月で開催し、委員会の後に正副理事会を開き、これらのメンバーで常に会食している。そうしたことからコアの部分が強固になり、自然と新しい会員を勧誘する動きになっている。新しく会員になった企業も、若手のメンバーからの紹介だった。
また「次世代経営者の会」では、独自で企画して人を集め、上海に研修旅行に行ってきた。私からの指示なしに、こうしたことを行うようになったことは、以前より一歩進んだかなと感じている。こうした会の基本は懇親だと思う。行事だけやっているのでは、形骸化して参加意欲も失われる。去年は懇親の効果があったと言える。
―海外視察について。
昨年7月にドイツへ1週間行った。まずゴム業界に関係のあるフリューデンブルグ社を訪れた。ここは年商7000億円ぐらいの比較的大きな会社で、世界各国に拠点があり、日本の会社とも提携している。
ドイツには非上場の同族経営の会社が多いが、ここもそう。意思決定が早く、長期的な経営戦略を立てられると言っていた。
フライブルク市では環境への取り組みを視察した。ドイツでは、身の回りに発電装置がある。だから電力がものすごく身近だ。
フライブルクは、トラムなどを全部自家発電で動かしている。つまり電力の地産地消をやっているわけで、あれはすごい。日本も将来ああいうふうになるのかなと思った。