横浜ゴム タイのタイヤ試験施設を拡充

2013年12月18日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは16日、タイ・ラヨーン県にある総合タイヤプルービンググラウンド「Tire Test Center of Asia」の拡充工事をこのほど完了、10月9日に現地で完成式を開催したと発表した。
 今回拡充したのはドライ用2・5km、ウェット用1・5kmの2種類のハンドリング試験路、スキッドパッド、コーナーハイドロプレーニング路の4種類の試験路。ハンドリング試験路ではドライ、ウェット時でのタイヤの総合性能と車とのマッチング、スキッドパットではウェト時のタイヤのグリップ性能、コーナーハイドロプレーニング路ではパターンを含めた総合的なタイヤ排水性能をそれぞれ評価する。今回の拡充により、同施設においてタイヤの運動性能、振動性能のすべての評価が可能になった。
 同施設は2009年4月にオープンした。敷地面積は東京ドームの36倍に当たる169万㎡あり、オープン当初から、時速200kmを越える高速走行試験が可能な4.1kmの高速周回路、10万㎡にのぼる総合試験路、アジアの一般路を再現した4・2kmの外周路、悪路耐久路などを備えている。総合試験路は全長1kmあり、スラローム走行で高速レーンチェンジ試験が可能なほか、ウェット試験路、乗り心地やノイズ評価が行える特殊試験路も設けられている。
 同社は「Tire Test Center of Asia」を設立する以前、日本の総合タイヤプルービングラウンド「D―PARC」と冬用タイヤ専門プルービンググラウンド「T―MARY」を中心にタイヤ評価を行っていた。しかしグローバルなタイヤ事業の拡大に対応し、より大規模なタイヤ評価施設が必要と判断、アジアのデトロイトと言われる自動車大国タイに新たにタイヤ評価施設を建設した。タイは年間の気温変化が小さく1年に渡って同一条件で試験が行えることも進出の決め手となった。

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