東洋ゴム ミニバン専用タイヤ「TRANPATH」の新製品発売

2014年01月04日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は18日、ミニバン専用タイヤとして展開している「TRANPATH(トランパス)」ブランドの新商品発表会を都内で開催した。
 同ブランド上市以来6代目となる「TRANPATH mpZ」、ラグジュアリーミニバン専用のLuシリーズ2代目「TRANPATH LuⅡ」のほか、新たに軽自動車専用となる「TRANPATH LuK」をラインナップに加えた。14年から順次発売する。
 3商品に共通するキーワードは「しっかり感」。
 ミニバンは、タイヤサイズはそのままに積載容量と車両総重量が増える傾向にあり、乗用車の新車販売台数の約4割を占める軽自動車は、「ハイト系」と呼ばれる車高の高いタイプに人気がある。
 このため、車線変更の際などに、従来のミニバンや軽自動車に比べ、ふらつきやすくなっている。
 そこで同社では、さらなる環境性能と安全性能の両立に加え、「しっかり感」を追及した新製品を開発することにした。
 具体的には、スーパーハイターンアップ構造を採用し、プライコードの巻き上げを高くすることで横剛性を高めたことにより、ふらつきを抑え、安定性が向上した。
 その基になっているのは、同社独自のゴム材料設計基盤技術「Nano Balane Technology」を駆使して低燃費化を図ったこと。これにより、タイヤトータルの転がり抵抗が維持でき、同構造の採用が可能になった。
 また、3Dマルチサイプとアウト側リブを広くとって剛性を高めることで、偏摩耗性を抑制している。
 それ以外の特長としては、mpZとLuKは非対称3本溝パターンとワイドトレッドにより、タイヤの設置面積を大きくすることで、摩耗ライフを向上させた。さらにサイレントウォールにより、パターンノイズを低減している。
 LuⅡでは、パターンブロックの大きさの組み合わせを最適化することで音を分散し、パターンノイズを低減。安定性とバットレス部の振動を抑えることにより、高周波ロードノイズも大幅に低減した。
 販売サイズは、mpZは転がり抵抗係数とウェットグリップ性能がA―bを29サイズ、A―cを10サイズの計39サイズ。LuⅡはA―bが10サイズ。LuKはA―cが7サイズ。
 14年度の販売目標は、シリーズ全体で100万本。このうちLuKについては10万本を目指す。
 発表会に先立ってあいさつを行った信木明代表取締役社長は「トランパスは来年20年目を迎えるロングヒット商品。ハイトワゴン系などのジャンルでは、車高の高さから起こりやすい課題があり、専用タイヤ発想がそこに生かせる」と述べ、ミニバン専用タイヤを業界に先駆けて開発した自負を示していた。

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