シューズ事業の安定成長、国内の土木・建築需要で化工品事業を強化していく弘進ゴム。西井英正社長に今後の経営課題等について聞いた。
―13年を振り返って。
13年5月期上半期(12年6月~11月)業績は売上高62億1300万円、前年同期比103・3%の増加となった。セグメント別では、シューズウェア部門は9月までは厳しい受注環境だったが、10月に入り、台風等の天候面の影響、11月では、寒波が早く来たため、冬物の販売が動き始め、9月までの落ち込みをカバーできた。その結果、売上高37億3600万円、同101・2%増となった。
一方、化工品部門は売上高24億7700万円、同106・3%増。内訳はホ―ス部門が堅調推移し、売上高18億円、同103・9%増。特に全般的に樹脂ホースが堅調となり、秋口から大口径のサクションホースや汎用ゴムホースの動きが見られるようになった。また産業資材(シート等)が売上高6億7700万円、同113・2%増となった。総括すると、新興国向けの景気減速や資源開発が滞っている影響で海外向けが少し足踏み状態で、国内向けが良くなってきた感じがする。
―下半期・通期需要の見通しは。
上半期後半の良い状況が下半期も続いていくと見ており、国内は全体的に景況感が上がっていくのではないか。また土木・建設を中心とした分野は、いままで被災地が中心になっていたが、全般的に動きが見られるようになってきた。そのため公共事業の需要も期待できる。その結果、通期は前年並みを確保できると見込んでいる。ただ、消費税の増税の影響で、耐久消費財の需要は4月以降、落ち込むのではないか。また消耗品を中心とした個人消費も短期的に陰りがあるかもしれないが、正常に戻るだろうと予測する。