新春トップインタビュー 中部ゴム商組

2014年01月02日

ゴムタイムス社

中部ゴム商組 新春トップインタビュー 組合を魅力ある情報交換の場に 引き続き研修会活動の充実図る

 

 

 中部ゴム商組は研修事業等を活発に開催し、健全なゴム産業の発展に貢献する。川島健一理事長に本年度の事業計画並びにゴム商業界の課題などについて話を聞いた。

―中部地区の経済景況について。

 中部地区の経済は「自動車」が大きなウエートを占めており、輸出関連が多く為替変動の影響を受けやすい。前半の状況は、アベノミクス以後、円高が修正されたため、海外生産を含む生産高や業績が改善されているが、自動車はエコカー補助金打ち切りの影響などで生産高が10%程度減少している。

 株、為替などはロケットスタートになったが、産業に至っては直接的な波及がまだ感じられず、昨年よりも落ち込んだ印象を受けた。ただ、秋過ぎから少し明るさが見えてきており、中でも消費税の駆け込み需要の影響で住宅関連の動きはよかったと感じている。

 業界動向としては、自動車向けは回復しているが、一般産業はまだ回復していない印象。ホース関連では、高圧ホースは建機の排ガス規制により国内は増加し、一部品薄状態になったが、建機全般をみると動きは鈍かった。樹脂ホースでは、電線管が太陽光発電など発電関連が好調で増加している。

 ベルト関連では、樹脂コンベアは堅調に推移したが、黒コンは火力など特定の分野では好調だったが、一般産業はやはりよくなかった。足元では設備投資が動き出しており、来年は消費税増税前の駆け込み需要が見込まれるので、消費が伸びることを期待している。

―13年度も活発に事業を推進しているが。

中部ゴム商組 川島理事長

 新入社員研修をはじめ、新人営業研修、パソコン研修等を行ってきた。昨年3月に中部ゴム工業会と共催で「グリーンライフイノベーション」をめざした新事業開発をテーマに講演会も行った。

 昨年9月には、第9回CGSビジネス・ミッションをタイ・バンコクで開催したことも印象的だった。バンコクに3泊し、1日目はイノアックコーポレーションの現地法人であるINOUE RUBBER(Thailand)、2日目は国際チューブ・パイプ見本市を視察。最終日は終日自由行動となった。

 INOUE RUBBERは自動車用シール部品、モールド部品を生産しており、縦型INJ、縦型成形機、真空成型機、連続押出し機などの保有設備を見学した。2年に一度の開催の国際チューブ・パイプ見本市では、チューブ・パイプ製造機械、チューブ加工機械などの展示物を見学させてもらった。

 印象に残ったのは、タイの失業率が1%未満だということ。その理由は
1次産業に戻れるからだという。広大な農地があるので、多くの人が農家に戻れるという。

 

全文:約1768文字

関連キーワード: