新春トップインタビュー 東洋ゴム工業

2014年01月03日

ゴムタイムス社

東洋ゴム工業 新春インタビュー 北米事業強化で第二の本拠地に SUV向け戦略見直し収益向上へ

 企業力を高め、持続的かつ革新的に成長する「存在感ある企業グループ」を目指す東洋ゴム。昨年就任し、グローバル展開と社内改革を積極的に進める信木明社長に、今年の抱負を聞いた。

―13年を振り返って。

 昨年3月末に社長職を拝命した後、仕事の質と人の質、活力にこだわって企業力を高め、サバイバルからサステナビリティに軸足を置いた企業運営を目指してきた。昨年は、アベノミクスによる円安と、北米市場の景気が力強く回復したことで、良い流れに乗れた。原材料価格が比較的安定していたことも収益に好影響を与えた。

―社内改革について。

 当社は、戦略事業のグローバル展開強化と経営の迅速化を図るため、12年5月に東京本社機能を大阪に統合した。製造部門と販売部門が一体となったメリットは大きい。昨年11月には、兵庫県川西市に新たな研究開発拠点を開設し、創立70周年を迎える15年には、兵庫県伊丹市のタイヤ技術センター隣接地に本社移転を予定している。今後は情報収集、分析、行動が無駄なく行えて、アドバンテージはさらに大きくなるだろう。

 経営基盤の強化には人材活用が重要だ。昨年、40代前半の販売会社社長が誕生するなど、積極的に若い人材を登用した。経験を積ませ、潜在能力を早く顕在化できるよう来年以降も人事活性化を継続して行いたい。社員意識は少しずつ変化し、戦闘意識のある集団に変わってきた。今後も勝ち残るためのサステナビリティを追及したい。

 当社は長い間、企業格付け評価「BBB」に甘んじていたが、昨年7月に「Aマイナス」となり、業績的にも評価をいただいたことで、社内的には自信につながった。

 なお昨年11月、自動車用部品に係る米国独占禁止法違反に関し、米国当局と司法取引に合意した。今後は法令遵守の徹底と信頼回復に努め、再発防止に向けた教育やプログラム、内部監査機能の強化を行う。

 

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